そうですね、私はいつもヒロインを支えたり、助けたり、映画でのキャラクターも、何かに立ち向かう人、やさしい心根を持った人、元気で明るい人、そういう役柄が好きですし、私の持ち味だとも思います。 普段の私なら、多分大女将といった役どころだったのではと思います。 今回は、内藤プロデューサーより「違った宮本さんを見たい。環という複雑な人間をどう演じるかを僕は見てみたい。」と 仰いました。 暫く時間を頂きたいと──。 私が演じるのですから・・・環が生理的にキライで受けつけない。又は、納得できないのなら芝居ができません。 はっきり言いまして、敵側に立ちます。キラワレマス。 私のイメージもあります〜〜〜わざわざ嫌われる役はやりたくはありません。ただの嫌味な女将にしたくありません。演じる俳優によって、表現も違います。 私が環を演じるなら〜〜〜色々考えました。 そして、出演を決めました。 環のヘソの部分はしっかり理由づけして、見て頂く方に理解していただけますようにとお願いしました。 そして、アイディアとして風水に凝っている。カツノさんから勝ちとった事。 母屋でのジャージ姿と特別の座椅子。 言葉は敢えて、標準語を使うこと。
環は加賀美屋の女将として、厳しい大女将カツノさんの指導に耐え、我慢もしてきました。しかし、なかなか認めてもらえません。 母屋に帰れば嫁と姑の立場で苦労もし、本当に報われない人なのですね。かわいい我が子の為(伸一も、もう少し、しっかりしてくれればいいのですが)に色々悩み苦労しているお母さんです。毎日精一杯折り合いをつけて生きている人です。
旅館を継がないと言っていた柾樹が帰ってくる!環一家は青天の霹靂です。 環の気持ちがよ〜〜〜く理解できます。 私は環に同情すら覚えます。 と、言う訳で初めての役柄に挑戦致しました。 放送はまだ9月末まで続きますからお楽しみにしてくださいませ。 でも環は、私自身ではありません〜〜〜(笑)お芝居です(笑) これからの私は女優として、今迄培ってきたものに磨きをかけ、もう一方でその巾を拡げていけたらと思っています。
宮本信子