タンポポだより
>>タンポポだより >>  「・・・遠野への旅・後編・・・」
 


二日目
 



4:00起床。5:30分出発。念願の高清水展望台に〜〜。

2ヵ月位前でしたか、朝テレビのスイッチを入れたら、NHKの番組で遠野の雲海が出てきました!暫くすると、さぁーっと雲がひき、ぽっかりと遠野の村があらわれたのです〜〜びっくりしまた。美しい!・・・昔々遠野は湖だったという伝説もあるという。

「スゴ〜〜イ〜!」「ココヘ行きたい!」私叫びました(笑) K子さんにすぐ電話したのでした。

と、言う訳で、イソイソと日焼け止めクリームをたっぷり塗り〜〜、紫外線防止の完全武装して出発・・・。
私はいつも怪しげな恰好なの〜〜(笑)
蔵本さんが言いました。「今日のこの天気(ポッポッと雨・・・。どんよりの曇り空)では山の上に行っても残念ながら無理かも知れません〜〜ねぇ。雲海を見られない方が多いんですヨ。」

私は心の中で小さく叫ぶ!
「出てほしいです〜〜私の運が良かったら〜〜出て下さい〜〜出るような気がする!」

車は上の方へ上の方へと〜〜「クマ注意!」の看板あり。山菜採る地元の主婦の方に逢う。
ポップの畑〜〜タバコの木(花が咲いていた)を初めて見る・・・。
暫く行くと、ナンカうっすらお日様が出てきました。

出て来ました〜〜太陽〜〜。出た!三人で喜ぶ。イヤ、私が一番うるさい(笑)
「アッ!雲海!」木々の垣間からみえた!
「ヤッタァー〜〜!」と私は叫ぶ。
三人で大喜び〜〜〜デモ、私が一番コーフンしていた!(笑)



 
 
 

正面に山々がある。その手前に、雲の海が、右手から左へと流れる。白いモクモクの雲・・・。
大量の雲が、様々に形を変え、うねり、早く、またゆっくりと・・・壮大なアートを見ているよう!

息をのみ言葉がでません〜〜。空気感・・・思いっきり感じよう〜〜黙ってひたすら見ていた。
感動!圧倒されました。自然が創る絶妙な景色、見せて頂きありがとうございます!感謝のみです。思わず、手を合わせたい気持ちになりました。


 
 


有名なカッパ淵。猿ケ石川は綺麗で、思ったより水の流れが早い。鳥居は安倍家屋敷跡です。
 

伝承園。「オシラサマ」1000体!(詳しくは本などでお読み下さいませ。)
うす暗いお部屋の中央、桑の木(馬がつながれていた)あとは、ぐるりと1000体。
希望者はピンクやブルーの布に願い事を書いて御神体につけます。(100円だったと思います)私は、何か〜〜思いが迫ってきそうな感じがして、早く部屋を出る。
K子さん、全然出て来ません〜〜全然!(笑) きっとながーい願い事を書いているのでしょう〜〜家族の為に。

デンデラ野・・・ここも来たかった場所です。
蓮台野(れんだいの)が訛ってデンデラ野と聞きました。
つまり、口べらし、姥捨山でした。60才以上になると、男も女も各村から、ここに集合させられたそうです。茅(カヤ)の草が、ひとかたまり、又、ひとかたまりと、私の背丈位ありました。
「マムシに注意して下さい〜〜〜!」と蔵本さん。
ギョッとする!二人目をあわせて「うわぁ〜〜」って(笑)

じっと立って景色みていたら〜〜身につまされた。つらい歴史がある。老人達は身を寄せあい小屋で過ごす。過酷な自然、飢え。死ぬ迄そこにいなくてはならない。昼は農作業していたそうですが、そんな時、むこうの山に、かつて住んでいた家が見える・・・。

私は想像した。その心情を思います。まるごと運命を受け入れなければならない老人達の思いが胸を突く。

私だって、とうにデンデラ野行きです。


 
 
山崎の金精様(コンセイサマ) ほこらの中は、高さ150cm、外にある石は180cm。男性を祀る性神。農作物の豊穣や幸せをもたらすと言われる神さま。
庶民の信仰。私は神妙で〜〜緊張〜〜しています。


 
 

水車の音はいいですネ。流れも早いです。
この近くの公衆トイレに入りました。ビックリ。匂わないのです!ホントウニ。
遠野はどこへ行っても清潔。村の方々が日替わりでお掃除して下さっていると伺う。道端のマリーゴールドのお花もステキ。ガードレールの棚は木製!

南無阿弥陀仏の石碑(民話にあります)にも行きました。


 

2台観光バスが来た。全部女学生。若い男の先生・・・もう汗びっしょりで走り廻っている。曲り家の中で団体様は昼食をとり、語り部のお話を聞くコースです。
第3セクターの運営らしいです。
お客様一杯!

   
 
 

ここも伺いたかった場所。
早池峰(はやちね)山。遠野三山でもっとも高く、三姉妹の女神の、末娘の神様が住むという。
その麓の神社にお参りしました。大きなイチキの木。立派〜〜〜です。
 

お参りしていましたら、お年寄りがずーっと草取りの作業していらっしゃる。私はお声をかけた。お年寄りの口調はゆったりで、お顔の表情は柔らかく、とても上品な御方でした。なんでも、この御方の娘さんは、早池峰神社の宮司様だそうです。

「農薬まいたら、土がどんどん木の方にいって。木がねぇーかわいそうだから・・・何かねぇ〜〜可哀想でしょ」ずーっと草取りの姿勢で手を止め、お話しして下さった。
たったそう〜〜3分ぐらいだったかも知れないけれど、私はとってもまる〜〜い気持ちにさせていただき、素敵な方にお逢いできたことを有り難いと思いました。

1000年桜・・・飢饉の碑・・・・。
そして重端渓(ちょうたんけい)に〜〜。
秋は紅葉狩り。ステキな所、川の音・・・大きな岩に大の字になってエイッと寝転ぶ・・・気持ちがいい!



夕食はお寿司屋さんへ〜〜K子さんと、又もや生ビールでカンパーイ!
話が弾むこと、弾むこと・・・!よく喋りました〜〜(笑)

 

三日目


 


朝食がおいしい〜〜。本日は和食。(昨日は洋食)
あっという間の旅行で・・・満足しました!帰京です。


お名残おしいけれど、又お逢いできる日もあるかも知れません。蔵本さん、お陰様で・・・ありがとうございました!奥さまも〜〜!


 

蔵本さんのこと書きますネ。
東京から移住。49才の決断だったと仰る。
遠野が気に入って20数年間勤めた「ニューズウィーク」を退社して、民宿『くら乃屋』を立ち上げたそうです。遠野に来てまだ6ヵ月!

左の写真・・・「ニューズウィーク」社が退社する社員の為に、 一枚だけ作ってプレゼントする・・・記念の表紙なんですって!

ナンテ、ステキ〜〜スマート!
許可を頂き、掲載致しました。どうもありがとうございました。

 



最後に行った所、柳田国男が泊まった高善旅館。

道の駅でおみやげを買う。勿論暮坪かぶ〜〜2本!(笑)
ブルーベリー、プチトマト(各・小パック)、チューブの生わさび、わさびみそ、そして、なぜかパンジーの種、2パック〜〜(笑)


「とってもいい旅をしたわネ」K子さんと私・・・目を合わせてニッコリ !! ホントニ楽しかった !!


 
 



 遠野の旅・・・・どんど晴れ。(メデタシ、メデタシ)



                                                                 宮本信子
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