タンポポだより
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>> 「・・・浅草めぐり・・・」
長いティータイムでした。(笑)
葛飾北斎のお墓━━浅草六丁目、誓教寺。
「あっ、ココ、ココ!」
「えっ、ドコ、ドレ?」
「やったぁ〜〜、みつけたわネ」私は走り出ス。
門をくぐります。
まず目に入ったのが「北斎の胸像」触ってみる。
「あら〜〜、ハンサムだわ!やっぱり私の思った通り!声はきっと少しくぐもった低い声。あんまりはっきり喋らナイ。笑うと少年のような顔になる。一寸カワイイ。黙ってると気ムズカシイ、コワイ。手がきっと大きくがっちりしている。たまには冗談を云う」
私が勝手に思ったことです。(笑)
同時代に生きたかった〜〜。逢いたかったナ!でも、おっかないくて、そばに近寄れないかも知れない〜〜。いえ、押しかけて行くわ、きっと。(笑)
一日中、四六時中、絵を描いて、絵のことだけ考えている人は普通じゃないんですものネ。変人や狂人と思われるのも当然・・・・・だって、芸術家!
「狂人」「変人」。北斎は楽しんでいたんだと思うんです。世間にそう思われて、却って、ラクで自由な立場になれたのでは・・・・。煩わしいことや・・・どうでもいいことから避ける事ができたのでは・・・そしてそれをニヤリとして見ている、もう一人の北斎がいる!
私の自分勝手な想像です。
小布施の「高山鴻山」も「お栄」も私にとっては、何故か身近にいる人なのです。
「お墓は一体何処にあるの?」友が云います。
「一寸待って、ええ・・・・と・・・・」又、ウロウロ歩きまわる私。
「あった!裏、裏、・・・・こっち、こっち〜〜」
案内の標識を見つけて私が言う。
御住職のお住まい、裏手に狭い通路がありまして、ぐるっと廻る。そこが墓地。
「あぁ!みつけた !! 逢いたかった━━━━北斎様」
何度も何度も本やインターネットでみた字体。
「画狂老人卍墓」
墓石の字を指でなぞりました。
お墓も何度も撫でさせて頂きました。
「うるさいよ、しつこいよ」そう思われたかしら?
いいえ、きっと喜んで下さったと信じています。
自分に都合のよいように解釈します。(笑)
合掌。
「・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(内緒デス)
立ち去り難く、記念写真を友に撮ってもらう。
「あっ、もっと近寄って。ハイ。イイヨォ〜〜(カチッ!)
でも、私心配だわ、ちゃんと写っとるかしら?(名古屋弁)」
「だったら、もう一枚とって・・・・。カメラぶれたらイカンヨ」
完全に小学校時代に戻っていました。二人は。(笑)
折角ここ迄来たんだからもっと「江戸」に浸ってみようと、深川資料館に行く。
ふき抜けの空間に江戸時代の深川の町。
屋根の上に白い猫が居て、時々鳴くの。オカシイ!
時代劇の主人公になったような気がする。長屋や米屋や貝を売る店。一寸色っぽい人の部屋にはダンナの着物がかかっている。「あら〜〜フフフ・・・・」「月に何 枚変えるのかしらネ」と肘でつつきあう二人。一寸クスクス笑う。
何んでも物にさわれるのはイイですね。アレコレ随分さわりましたけれど、手はあまり汚れなかったです。
見学者は、ほとんど中年・高年の女性グループ。3組あり。
アベックは1組。お腹の一寸でた中年男性と、事務系の32,3才の女性のカップル。
時々手をつないでいた。何となく私達は目を合わせた。女房にも見せない顔を男性は見せているのかしら━━。説明している言葉遣いはやさしく、特上のスマイルでした。
やっと叶ったお墓参り・・・・気持ちがスッキリしました!
約4時間の浅草めぐり・・・・充実した時間でした。
明るい人気のない静かな喫茶店で、コーヒーとマロンのババロアを注文。
一寸疲れたのかしら・・・・滅多にいただかないケーキをパクパクとほおばりました。旨味かった !!
こういう時間は必要ですネ、ヨカッタ。
暫くはいろいろな事思い出して、幸せな気分になれます。
私の北斎・・・・私が勝手に思う北斎・・・・。
ありがとう!━━━━又!
宮本信子
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