私が作りたい「伊丹十三記念館」 ある昼下がり。 中庭の草の上に寝転んでいる。腹這いになっている人がいる。 どうやら本を読んでいるようだ━━。そばにシャンパンのグラス。 近づいてみると、ナント、「伊丹十三!」 そして、彼は言う。 「やぁ!いらっしゃい!」少しニヤリと笑って言った。 続けて、彼は又、言う。 「楽しんでいって!結構面白い所だよ。ここは━━。 記念館としては旨くいったネ。僕も気に入ってるんだよ。 まぁ・・・ごゆっくり・・・いやぁ━━(頭を掻く)よかったら、また、来てネ!」 「伊丹十三記念館」は、隅々まで伊丹十三が感じられるような、 あたたかくて、気さくで、美しい記念館になると思います。
宮本信子